診療内容
症状など
急性期の病気
発熱
発熱は風邪などでも現れる症状ですが、体内で何かの炎症反応が起きていることが考えられます。まだまだ新型コロナの感染もありますので、クリニックに入ったらまず、お声がけください。
このような場合はすぐに受診を!
●高熱が続いている
●意識低下(ボーッとしてしまう、名前や生年月日が言えない)
●寒気を伴う震え
●低血圧
●呼吸苦
●痛みを伴う
●水分や食事が摂れない
●水を飲んでいるのに尿が出ない
このような方もすぐに受診を!
●高齢者
●免疫抑制者(ステロイドなどの免疫抑制剤内服中、白血病などの悪性腫瘍、好中球減少、HIV患者、牌摘出後)
●合併症のある人(慢性の呼吸器疾患、糖尿病、心疾患、腎不全、肝硬変、悪性腫瘍、唖下障害)
●デバイスのある方(抹消/中心静脈カテーテル、膀胱カテーテル、人工弁、ペースメーカー、人口関節、VPシャント など)
●海外渡航歴のある人
腹痛(急性腹症)
急性腹症は下記の病気が考えられます。CT、超音波検査等ですぐに診断することが大事です。
胸部痛
胸部痛は大きな病気につながることが多いです。軽い胸部痛や一時的な胸部痛、胸の苦しさでも受診して心エコー、レントゲン、CT、血液検査などが必要です。
こんな場合はすぐ、救急車を!
- 胸が締め付けられるような痛み
- 石をのせられたような圧迫感のある痛み
- 胸が焼けつくような痛み
- 前胸部や背中を移動しながら裂けるような痛み
- 呼吸困難、冷や汗、吐き気、嘔吐、意識低下、失神などを伴う胸痛
痛みの種類別考えられる病気
- 胸の表面の痛み(刺すような痛み、チクチクする痛み)
胸壁の神経や筋肉の炎症、けが、皮膚の病気(帯状疱疹など)、風邪 - 胸の深いところで起こる痛み
心臓や血管の病気(心筋梗塞、大動脈解離、肺塞栓症など)が考えられます。
心臓以外が原因の場合もあります。
道や胃・十二指腸といった消化器の病気、肺炎や気胸など呼吸器の病気、骨や筋肉の問題(整形外科の病気)などがあり得ます。また、こころの病気(パニック障害や過換気症候群)
呼吸困難
呼吸困難は、通常は息苦しさや呼吸の不快感を指し、正常な呼吸が困難に感じられる状態を指します。呼吸困難はさまざまな原因によって引き起こされることがあり、重要な健康問題のサインである可能性があります。
呼吸困難から考えられる病気
- 呼吸器の病気:気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、気胸、神経筋疾患、間質性肺炎・肺線維症など
- 心臓の病気:うっ血性心不全、心臓弁膜症、狭心症など
- アレルギー反応:アレルギー性鼻炎や気管支喘息の発作など
- その他:過呼吸症候群、肥満、気道の閉塞など
頭痛
頭痛はさまざまな原因によって引き起こされることがあります。一般的には以下の原因が考えられますが、検査をして調べる必要があります。
緊張型頭痛
ストレス、筋肉の緊張、悪い姿勢などが引き起こすことがあります。
片頭痛
原因: 血管の拡張と収縮に関連する神経の過敏性が関与することがあります。
群発頭痛
群発頭痛はまだ詳しくは解明されていませんが、神経系の異常が関与している可能性があります。
脳腫瘍や炎症
脳内の腫瘍や炎症が頭痛を引き起こすことがあります。
高血圧
高血圧が頭痛を引き起こすことがあります。
身体の不調や疾患
風邪、インフルエンザ、歯の問題、目の疲れなどが頭痛を引き起こすことがあります。
生活習慣病
✅高血圧・血圧高め ✅糖尿病・高血糖 ✅脂質異常症・高脂血症
✅痛風 ✅肝機能障害
高血圧・血圧高め
日本では高血圧患者は4000万人以上(日本人の1/3以上!)いると推計されており、日本人の国民病とさえ言われます。高血圧を放置することで、心臓病や脳卒中や腎臓病などの大きな疾患の原因となりますので、早めの対処が必要です。
高血圧の治療方法には生活習慣の改善と薬物療法があります。生活習慣の改善は主に次の6つがあります。
塩分制限、体重制限、アルコール制限、運動、喫煙制限、ストレス低減
患者さんがご自分で管理しやすいところでいうと体重と塩分です。体重を制限するためには、食事やアルコールの制限を行ったり、運動を行う必要があります。また、塩分制限はカロリー制限にも繋がりますので結果的には体重制限にも繋がってきます。
生活習慣の改善がなかなかうまくいかず、血圧の改善がみられない方には、お薬を使用する薬物療法を行います。高血圧には大きく下記4タイプの薬があるので、これらを選択し組み合わせ、より患者さんのお体に合ったタイプの薬や量を相談しながら処方していきます。
◆利尿薬
主に腎臓に作用し排出される尿量を増加させることで、体内の血流量を減らし、血圧を下げます。
◆血管拡張薬
血管を拡張することで、血液と血管の抵抗を減らし、血圧を下げます。
◆神経遮断薬
神経からの心臓の拍動の信号を抑えることで、血流量を減らしたり、血管の緊張を抑え、血圧を下げます。
◆内分泌系ホルモンへの作用
レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系という血圧上昇系のホルモンの作用を抑えて、血圧を下げます。
Ⅱ型糖尿病・高血糖
次のような患者さんは2型糖尿病になりやすいと言われています。
◆肥満の方、ご家族に糖尿病の方が居る、運動不足、40歳以上の方
2型糖尿病の患者さんには以下のような症状が現れることが多いですが、症状の出現が非常にゆっくりとしているため、なかなか気づけない人も多いです。健康診断の結果で判定が悪かったり、少しでも気になることがあれば受診をお勧めします。
以下の症状のある方は受診を。
◆頻尿、疲労しすくなる、疲労感、空腹感やのどの渇き、皮膚の乾燥、かゆみ、感染症によくかかる、切り傷やその他の皮膚の傷が治りにくい 手足の感覚が低下する、チクチク指すような痛みがある、目がかすむ、性機能の問題(ED)
糖尿病の治療について
- 生活習慣改善: 健康的な食事、適度な運動、体重管理など、生活習慣の改善が重要です。食事面では、糖分や炭水化物の摂取を制限し、バランスのとれた食事を心掛けます。
- 薬物療法: タイプ2糖尿病の患者には、血糖値をコントロールするための経口薬や注射薬が処方されることがあります。これにはインスリン増感剤、インスリン分泌促進剤、インスリン抵抗性改善薬などが含まれます。
脂質異常症・高脂血症
脂質異常症とは「悪玉」と呼ばれるLDLコレステロールが増えたり、「善玉」のHDLコレステロールが減ったり、トリグリセライド(中性脂肪)が増えたりした状態のことをいいます。
この状態を放置していると動脈硬化が起こり、静かに進行して、心筋梗塞や脳梗塞といった怖い疾患が起こるおそれがあります。LDLコレステロールやトリグリセライドが高ければ高いほど、HDLコレステロールが低ければ低いほど動脈硬化が進みやすくなります。
健康診断を受けた際に、下記のような数字になっていたり、近くなっている場合、脂質異常症の可能性がありますので、動脈硬化になる前にご相談ください。また、生活習慣とは関係なく、遺伝的にLDLコレステロールが高い場合があり、こうした方は若いうちから動脈硬化が進みます。コレステロールが高いといわれた方は、年齢に関係なく、必ず医師にご相談ください。
痛風
痛風は尿酸が体の中にたまり、それが結晶になって激しい関節炎を伴う症状になる病気です。医学研究が進み、良い薬も開発されたため正しい治療を受ければ全く健康な生活が送れます。しかし、放置すると激しい関節の痛みを繰り返したり、体のあちこちに結節が出来たり、腎臓が悪くなったりする重大な病気でもあります。
痛風が起きる前には血液の尿酸値が高い状態が長く続きます。これを高尿酸血症と言います。それを放置すると、ある日突然、足の親ゆびの付け根などの関節が赤く腫れて痛みだします。痛みは激烈で、耐えがたいほどの痛みです。発作的な症状なので痛風発作と呼びますが、これはたいていの場合、1週間から10日たつとしだいに治まって、しばらくすると全く症状がなくなります。
痛風発作は、炎症を抑える薬を服用すると比較的早く治る事が多いです。ただし油断は禁物で、多くの場合1年以内にまた同じような発作がおこります。そして繰り返しているうちに、足首や膝の関節まで腫れはじめ、発作の間隔が次第に短くなってきます。このころになると、関節の痛みだけでなく、関節の周囲や身体のどこかに結節ができたり。腎臓が悪くなったり、尿路結石が出来たりする人が出てきます。最終的には重症の慢性痛風になる可能性も高いので放置するのは危険です。
また、血清尿酸値の高い人は心血管障害や脳血管障害の可能性が他の人より高い事がわかっています。これを防ぐためには尿酸値以外の動脈硬化のリスク因子にも注意する必要があります。 痛風にかかるのは20歳以降の男性が多いです。血清尿酸値は遺伝と環境の両方が関係するので、それらの知識を持ったうえで対処する必要があります。専門知識を持った医師に相談の上、患者さんに応じた治療が必要です。
以下の症状のある方は受診を。
- 一度にひとつの関節だけに痛みがある
- 関節の部位が赤くなる
- 関節が腫れている
- 足の親ゆびの付け根の関節に激痛、腫れがある
- 片足の親ゆびの付け根の関節に炎症がある
- 片足の足首の周りの関節に炎症がある
- 血液検査で尿酸値が高い
肝機能障害
肝機能障害は、肝臓の正常な機能が妨げられる状態を指します。肝臓は体内で多くの重要な機能を果たしており、タンパク質の合成、解毒、代謝、エネルギー貯蔵などが含まれます。
症状がない場合もあります。定期的な健診も大切です。
肝機能障害の症状
黄疸(黄色くなる皮膚と目の白部)、腹部の腫れ(腹水)、疲労感、食欲不振、吐き気や嘔吐、下痢や便秘、肌のかゆみ、血小板数の低下による出血傾向、神経学的症状(混乱、意識障害など)
一般的な原因
- アルコール摂取: 過剰なアルコール摂取は肝臓にダメージを与え、肝機能障害を引き起こすことがあります。
- 脂肪肝: 過剰な脂肪が肝臓に蓄積することで引き起こされる状態。
- ウイルス感染: B型肝炎ウイルス(HBV)およびC型肝炎ウイルス(HCV)などのウイルス感染が肝機能障害の原因となることがあります。
- 薬物・薬物乱用: 特定の薬物や薬物の誤用が肝臓に損傷を与えることがあります。
- 自己免疫疾患: 自己免疫反応が肝臓を攻撃し、肝臓の炎症や損傷を引き起こすことがあります(例:自己免疫性肝炎)。
- 遺伝的要因: 遺伝的な要因が関与することもあります(例:遺伝性ヘモクロマトーシス)。